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佐用町最古と伝わる城跡を登る
飯野山城(いいのやまじょう)(飯山城)跡

久崎駅→5分→大避神社鳥居→15分→大避神社→25分→三角点→10分→主郭→15分→テレビアンテナ→10分→平谷峠→15分→鉱山跡→5分→愛宕神社→10分→太田八幡宮→25分→久崎駅 【2時間15分】

周囲を山々が囲む久崎は、清流千種川と佐用川が合流する水運の要衝であった。佐用郡内で生産された産物は、ここから高瀬舟で坂越港に運ばれた。一方、陸路でも因幡、美作街道へ繋がる赤穂街道が延び、東へは姫路・大阪道があった。これらを利用する旅人や船頭が泊まる宿場町としても賑わった。この重要な拠点を見張り、抑える山城が飯野山城で、平家隆盛の嘉応年間(1169~71)、吉屋八郎宗達が築いたとされる。

智頭急行久崎駅から向かうのは、久崎小学校の急峻な裏山である。「久崎小学校前」信号を渡り、学校脇を行けば、千種川流域にその名称が多い大避神社の鳥居前に着く。

大避神社の鳥居
大避神社の鳥居

境内へ通じる参道に設置された鹿・イノシシ除けネットを開け中に入ると、コンクリートの急傾斜の参道がのびる。山中の境内は、照葉常緑樹のシイ、カシ類が多い。見上げるほどの長い石段を頑張って拝殿前に着いたら、今日の安全をお願いしよう。

大避神社
大避神社

境内の兵庫県指定天然記念物のコヤスノキ社叢林などを見て、神社の裏手に回り、磐座と思しき大岩が重なる間を登って行く。しばらくすると大岩は消え、雑木帯に変わり、さらに手入れの良くないヒノキ林の城跡に着く。

標高223・5mの四等三角点で記念写真を撮って、周りを探索していると、長方形に組まれた石組を見つけた。この上に祠か石像かそれとも宝篋印塔があったのではと考えるが、確認できないまま先へ進む。

この石組は何の跡だろう
この石組は何の跡だろう

二段三段と城郭が続き、史料によると、飯野山城の主郭の広さは20m×25・5mあるらしい。山上の城郭跡は植林に覆われ、眺望がないのが残念だ。眺望があれば上月城、高倉山城、浅瀬山城、仁位山城跡などが手の届きそうな位置にある。

ビッグスライダーの向こうに聳える飯野山城跡
ビッグスライダーの向こうに聳える飯野山城跡

主郭から尾根通しに削平地を下っていると、使われなくなったテレビアンテナに出合う。日当たりが良く梢越しに高倉山が見えるので弁当にしよう。

今回唯一の急坂を下れば平谷峠に着き、登り返しの人工林をしばらく進む。緩い200mピークでの指示に従い左に行けば、尾根を切り取った鉱山試掘跡がある。探すと鉱石滓などが見つかる。

鉱山試掘跡
鉱山試掘跡

さらに尾根を行けば小さな社の愛宕神社へ、そして参拝道を下れば太田八幡宮に着く。今日の報告をして、参道を下れば国道373号に合流し、車に注意しながら出発点の久崎駅を目指す。

コースマップ

飯野山城(飯山城)跡マップ